初心者必勝撮影法
< ビギナーズラックを頂きっ!>
初心者の皆さん、お待たせしたでござる。
これを読んで行けば、撮影必勝間違いなし!
かといってうまく撮れなくても、恨みっこなしですよ。
(訴訟とかされても、あたしゃ困るよ)
デジカメ撮影については別途参照。
いきなりビギナーズラック?
そう、凝った写真を撮ろうとするより、
かえって初心者のほうが綺麗に撮れたりすることがある。
成功の秘訣は次の3つだけ。
成功の秘訣3ヶ条
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その1.
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行く前に同じカメラを使っての撮影を練習しておくこと |
その2.
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現地でとにかくできるだけ多くの枚数を撮ること |
その3.
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撮影に集中できるようにしっかりと防寒対策をすること |
それでは、出発から順を追って説明しよう。
1.フィルムを買いに行こう
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まず、オーロラ撮影用のフィルムを買おう。どのくらいの本数を買ったらいいかが分からないと思う。オーロラを撮る時のシャッターは15秒〜30秒と長い。仮に1回のシャッター時間を30秒、巻き上げてから次のシャッターまでに毎回10秒かかったとして、36枚撮るのに約24分かかる見込みとなる。そう、オーロラ撮影は効率良くバシバシ撮れないのである。しかも氷点下で24分の連続撮影は楽ではない。一日にいいところ撮っても1.5本、頑張っても2本強まで。滞在期間中のオーロラ出現確率を多めに考えて60%とすると、下の方程式となる。 フィルム本数 = オーロラ待機可能日数 × 0.6 × 2 5日間待機可能とすると、6本になる。まあ、待機日数1日につき1本あれば充分である。もちろん、これはオーロラ撮影だけの本数であり、観光用は別途。さて、ここからはどんなフィルムを買えばいいかを指南しよう。私個人ではフジフィルムを推奨します。まず自分の持って行くレンズのF値(えふち・・・と読む)を調べよう。分からない場合はフィルムを買うときにカメラ屋さんにレンズを持参して見てもらおう。 F2.8またはそれより明るいレンズの場合・・・ISO400で充分です。期待できます。 F3.5またはF4の場合・・・ISO800を買って下さい。ISO1600は不向きです。 F4よりさらに暗いレンズの場合・・・推奨できません。 レンズがF2.8またはそれより明るく、1週間以上オーロラ待機できる方は、別途フジフィルムのプロビア400を1本調達しておこう。このフィルムはスライド用のポジなので色の再現性がネガとは段違いです。撮影方法は普通のネガと一緒です。 |
2.日本を発つ前に
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ここで注意しなければならないのはフィルムのX線管理。
フィルムは預け荷物(チェックイン・バゲッジ)には絶対に入れない。
もちろん帰りも同様。入れたら絶望的である。
なぜならば、荷物検査の為に照射される強力なX線によって
フィルムが感光してしまうからである。
必ず手荷物(ハンドル・バゲッジ)として機内に持ち込むこと。
手荷物のX線照射程度なら概ね大丈夫。
心配なら検査官に「 フィルム セーフ? 」 と聞いて、危険なら手検査にしてもらう。
カメラやレンズも盗難や損壊を防ぐ為に機内に持ち込もう。
往きはもちろん、帰りも気を抜かないように。
3.ホテルに着いたら
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まず、カメラが移動中に壊れていないかをチェック。
巻き上げてからシャッターを切ってみる。
バルブさえ動けば、あとは問題無い。
4.事前の仕込み
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レンズの絞りを開放に、ピントを無限遠∞にする。
この状態から動かないよう、テープでしっかり固定しよう。
三脚も金属部分をマスキングしておくと、冷たい思いをせずに済む。
この時、可動部分を塞がないようにしよう。
その他、時間があれば手袋をした状態で、三脚の設営・撤収をしてみよう。
手袋をしていると、なかなか思うようにはいかないはず。
5.宿を出る前にしておくこと
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まず、カメラバックの中の機材チェックから。
カメラ、レンズ、フィルム、三脚、レリーズ
以上5アイテムは最低限忘れずに。
1本目のフィルムは予め装填しておこう。
機械式カメラのフィルム装填は電子カメラと異なり、
自動装填機能(裏ブタを閉めると巻き上がる)は無い。
普段使い慣れていないので充分注意しよう。
フィルムカウンターに”1”が出るまで巻き上げるが、
この時に巻き戻しハンドルも一緒に回っているかを必ずチェック。
6.オーロラが出たら・・・いざ、出陣
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誰か一人でも「オーロラが出たぞー」と言うと、
まるで「全機スクランブル、現場に急行せよ ! 」という状態。
慌てなくてもオーロラは直ぐには逃げないから落ち着いていこう。
まずは三脚を素早く設営する。
これは助手である奥様に務めてもらうとラクチン。
(帰りの免税品代は高くつくが、背に腹はかえられぬ)
三脚設営している間、カメラを取り出してレリーズを付ける。
あとは三脚にカメラをしっかり固定するだけ。
7.撮影開始
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さて、ここからはもうカンタン。
なぜなら、絞り調節もピント合わせも不要だからです。
オーロラにレンズを向け、ファインダーを除いて画角を微調整。
さあ、レリーズを使ってシャッターを切ろう!
15秒、30秒、1分の3通りを1ラウンドとし、繰り返し撮る。
36枚撮りなら12ラウンド撮れることになる。
巻き上げ時、フィルムの摩擦で起こる静電気のパチッ!に注意。
静電気の火花でフィルムが青く感光することがあります。
特に気温が−20度より下がったら要注意。
巻き上げはゆっくりと一定のスピードで。
フィルム終了時の巻き戻し時にも同じく注意のこと
余裕があればカメラを2台用意し、
巻き上げは撮影終了後のんびりやるのも賢い方法だ。
8.撮影終了後
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まだまだ気は抜けない。
極寒の屋外から暖かい建物の中に機材を持ち込むと
カメラやレンズが”結露”してしまうのだ。
そう、冷たいジュースの入ったグラスに水滴がつくように・・・
下手をすると事実上水没となり、翌日からカメラやレンズが使えない。
こうならない為に、宿に入る前に一工夫。
下記の工程は宿に入る前に行う事。
まず、湿った空気に触れないよう、
カメラ、レンズ、フィルムをビニール袋で密封する。
氷点下の屋外に持ち出したフィルムは撮影の有無に関わらず、
必ず機材と一緒に密封しよう。
小さなビニール袋に小分けしてもいいが、気の短い人は
ゴミ袋などの半透明で大きなビニール袋を持って行くと便利。
(私はヨド○シカメラの半透明手提げ袋を使った)
次に、徐々に室温に慣れていくように、
機材を入れたビニール袋をバスタオル等で包む。
(こんなものはホテルでいくらでも調達できる)
旅行中に出た汚れた衣類等でも構わない。
それを更にトートバック等に入れて封をすれば完璧。
私はアルミケースを持参したので、その中に入れた。
翌朝までは絶対に開けない事。
9.インターバルでの結露
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一旦暖をとってから、再度撮影する。
これが一番カメラにとって最も恐怖なのである。
暖をとるときに、ついつい暖かい部屋に機材を持ち込みがち。
この時にやはり同じように”結露”してしまうのだが、
これを再度屋外で冷却すると結露が水滴と化してしまうのだ。
再度撮影する予定があるなら、絶対に屋内に持ち込まないこと。
かといって、高価な機材を目の届かない所に置くのも・・・
結論から言おう。
飲んだら乗らない。乗るなら飲まない・・・じゃなかった。
暖をとるならその日の撮影はキッパリ諦める。これに尽きる。
・・・が、そんなことできっこない。
奥さんと交代でカメラ番をするのも1つの方法。
えっ、私はどうしたかって、もちろん暖をとりましたよ。
番もせず、おもいっきりカメラを外に放置して。。。
大抵の人はヨーロッパに行くなら夏か秋です。
なのに極寒の北欧に行く人は余程の金持ちなんです。
きっと、カメラなんか盗まないでしょう・・・
(勝手な思い込みは大きな間違いであり危険です)
超初心者への注意事項
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一眼レフ自体を使ったことの無い方は、
日本でかならずリハーサルをして下さい。
ライトアップされたビルや公園など、
試しに夜間に撮影してみて下さい。
フィルムは400で結構ですので、
15秒と30秒の2通りを数回切ってみて下さい。
懸念される事項を下記に示しました。
1.暗い中でのフィルムの確実な装填 |
2.フィルム撮影終了後の巻き戻し |
3.機械式レリーズでのバルブの使い方 |
4.自由雲台を使っての素早いアングル設定 |
5.三脚不安定による被写体のブレ |
6.レンズ絞りとピント位置の正しい固定 |
上記をクリアすれば、きっと素晴らしいオーロラの写真が撮れるでしょう。