ノルマンディーのビーチは、CAEN(カン)から見て左から順にユタ・ビーチ、オマハ・ビーチ、ゴールド・ビーチ、ジュノー・ビーチ、ソード・ビーチの順に並んでいる。オマハ・ビーチはキャパが米軍第1歩兵師団に混じり、ＣｏｎｔａｘＩＩで撮影を行った場所である。ここに配置された第1歩兵師団は他の海岸に比べ装備が少なく、しかも迎え撃ったナチスドイツ軍第352歩兵師団は中でも精鋭部隊であり、最悪の苦難を強いられた。公式記録は次のように述べる。「上陸10分以内に（先導）部隊は指揮官を失い活動能力を失った。全ての下士官および軍曹は戦死または負傷した。（中略）それは生存と救助のための闘争となった。」オマハ・ビーチでは4,000名以上の死傷者が出たが、それにもかかわらず生存者達は再編成され内陸に進撃した。丘の上のナチスドイツ軍コンクリート要塞は米軍第２レンジャー部隊の攻撃目標であった。彼らのミッションはロープと梯子を用いて高さ約30mの崖を登り、ユタとオマハを射程とする要塞内の砲台を爆破することであった。部隊は到達に成功し、次々と砲台を破壊していった。当時キャパが撮った海岸は今ではどのような光景なのか、ご覧下さい。